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松本清張ごとき大物ぶった白痴的作家のお話にならない低水準の「朝鮮戦争」史を躍起になって攻撃しても、徒労である。

公開日時:2008年07月09日 01時25分
更新日時:2008年07月28日 01時22分

平成平成十八年(二〇〇六年)三月十日(金)
(第一千六百十二回)

◯佐藤一著
  松本清張の陰謀 -「日本の黒い霧」に仕組まれたもの-
  草思社、二〇〇六年二月

◯この本は、松本清張を攻撃すると言うよりも、第二次世界大戦直後の
 日本共産党中央指導部の言動に対する攻撃の書、であろう。

◯ここでは、朝鮮戦争についてのこの著者の見解を検証する。

◯朝鮮戦争(昭和二十五年六月~昭和二十八年)中、

◯日本共産党の陣営は、

◯北朝鮮軍による先制侵略を絶対認めず、

◯米軍の謀略のもとに、韓国軍が先に北朝鮮を侵略したので、

◯北朝鮮が反撃した。

◯と言う風にあくまでも言い張って居た。

◯朝鮮戦争休戦後も、ずっと長い間、
 この日本共産党の立場が日本の左翼陣営によって宣伝され続けて居た。

◯松本清張の「日本の黒い霧」に於ける朝鮮戦争観は、この日本共産党の路線の
 プロパガンダである、

◯と言って、この本の著者は批判する。

◯つまり、ソ連共産政権が指示して、北朝鮮に実行させた武力朝鮮統一のための
 先制攻撃であると言う。

◯しかし、こんな次元で議論を続けて居て、どうなるのか。

◯鬼塚英昭著「二十世紀のファウスト」(自費出版、平成十七年十二月刊)。

◯その中の

  第八章 次なる戦争
  第九章 朝鮮戦争への道
  第十章 悪魔たちの祝祭・朝鮮戦争

◯これだけで、約百五十頁。

◯この本の著者、鬼塚英昭氏は、
 アヴェレル・ハリマンを、ヴィクター・ロスチャイルド(英国)と共に、

◯第二次世界大戦とその前後、
 二十年ないし二十数年の時期(一九三二年~一九五三年)の、

◯世界権力の頂点、

◯と見て居る。

◯一九三二年とは、F・D・ルーズベルトが、
 首尾よく、イルミナテイの計画通り、米国大統領に当選した年であり、

◯一九五三年は、
 スターリンが暗殺され、朝鮮戦争休戦協定が結ばれた年である。

◯朝鮮は、まさしくこの過程で、世界権力のコマ(ポーンズ)の一つとして
 利用され、使役された。

◯この枠組みの中でのみ、朝鮮戦争の真相が見えて来るであろう。

◯世界権力は、北朝鮮を戦争におびき寄せ、まんまと、罠に嵌めたのである。

◯この大局が、前出「佐藤一」と言うひとには見えないのである。

 (了)

【参考文献】

◯鬼塚英昭著「二十世紀のファウスト」
(平成十七年十二月、自費出版、五百三十八頁)

八年(二〇〇六年)三月十日(金) (第一千六百十二回)

 




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