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フリーメーソンこそ近代日本の正統であると、日本人の意識に刷り込みたい、フリーメーソンの対日思想戦争の企図。

公開日時:2008年06月22日 21時19分
更新日時:2008年06月23日 02時00分

平成十八年(二〇〇六年)二月二十一日(火)
(第一千五百九十三回)

◯当「時事寸評」(18.2.20、第千五百九十一回)で、
 加治将一著「あやつられた龍馬」(祥伝社)について論評した。

◯この著書を通じて、フリーメーソンが企図して居る目標は、

◯フリーメーソンに近代日本の正統性あり、

◯と論証すること、であるだろう。

◯つまり、フリーメーソンこそ、近代日本の生みの親であり、

◯フリーメーソンこそ、近代日本の源泉であり、源流である、

◯との意識を日本人の中に、確立すること、である。

◯このフリーメーソンの対日思想戦争の要点は、

◯「近代(モダン)」=「フリーメーソン」、と言う公式であるだろう。

◯「モダン」と言う英語を、明治人は、「近代」と訳した。

◯しかしこれは、最悪の訳であった。

◯ジョン・グレイは、「アル・カーイダと西欧」の中で、
 「モダン」と言う英語が、十六世紀末、「今」、「今風」、「今はやり」
 と言った意味で登場してから、十八世紀、十九世紀に至るまで、どのよう
 にその意味を変えてきたか、を論じて居る。

◯然り。
 まさに、このような説明こそ、日本人には必要とされたのだ。

◯このように展開して来た「モダン」と言う英語は、いかなる意味でも、
 「近代」などではあり得ない。

◯「モダン」と言う西洋語は、
 十五、六世紀のルネッサンス、十八世紀の啓蒙主義、そして産業革命。

◯十七世紀のデカルト(一五九六~一六五〇年)の思想とも結び付く。

◯「モダン」とは、要するに、西洋に於るこの三、四百年の思想的文化的
 大変動を一語で表現することば、だったのである。

◯英国の哲学者メアリー・ミッドグレイ(一九一九年~)は、

◯二十世紀は、カルテシアン(デカルト主義思想)が全世界を制圧した時代
 であった、

◯と述べて居る(the essential mary midgley, 2005、その他)。

◯これは正しい。

◯ここで、デカルト主義、と言われるとき、それは、
 「還元主義」、とも呼ばれる。

◯デカルト的還元主義は、「モダン」の本質でもある。

◯しかし、もちろん、フリーメーソンは、「モダン」的なるものと全くの
 イコールではない。

◯フリーメーソンはむしろ「モダン」的時代を造出し、演出した秘密の勢力
 である。

◯従って、フリーメーソン陣営は、必要に応じて、「モダン」を終らせて、
 「ポストモダン」を演出する。

◯このようなものとしてのフリーメーソンは、フリーメーソンの最上部、その
 更に上、即ち、イルミナティとして存在する。

◯こうした領域については、既に、筆者はかなりの分量の訳書を日本の読書界
 に送り出した。

◯ここでは、
 ジョン・コールマン博士著
 「秘密結社全論考」(上下二巻、成甲書房)

◯を、挙げるにとどめる。

 (了)

 




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