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アヴェレル・ハリマンを「二十世紀のファウスト」として認識し得るための不可欠の前提条件は。

公開日時:2008年06月21日 22時33分
更新日時:2008年06月21日 23時20分

平成十八年(二〇〇六年)一月二十六日(木)
(第一千五百六十六回)

◯鬼塚英昭著
 「二十世紀のファウスト」(平成十七年十二月一日刊、自費出版)

◯「二十世紀のファウスト」とは、
 アヴェレル・ハリマン(「三百人委員会」、スカルアンドボーンズ)
 を意味する。

◯日本の敗戦後の公式歴史学、公式ジャーナリズム、公式学説では、

◯アヴェレル・ハリマンは、決して第二次世界大戦前後の現代史の
 主役としては登場しない。

◯従って、普通の日本人は、今では殆んど全く、
 A・ハリマンを意識しない。

◯従って、この公式見解の枠組の中に安住して居る限り、「二十世紀
 のファウスト」を、真剣に検討する気持にはならないであろう。

◯日本人は、日本人の思考の枠組、その水準に於て、世界を、西洋を、
 理解する。

◯日本史には、西洋の如き秘密結社の伝統は存在しない。

◯従って、日本人は、西洋を秘密結社抜きでしか見ることが出来ない。

◯大谷和正著「世界を動かすのは誰か」の、二十五頁に、

◯「ナショナル・トレジャー」という、
 ウオルト・ディズニーのハリウッド映画のことが出て来る。

◯筆者は知らないが、

◯説明によると、

◯この映画の冒頭に、アメリカの一ドルが画面一杯に出て来る。

◯13段のピラミットの刻印はフリーメーソンのメッセージで、
 宝に到達する謎を解く鍵である、と言う。

◯しかし、筆者の知る限り、このハリウッド映画が日本で話題に
 成ったことはない。

◯つまり、その種の話は一般日本人には受けない、のである。

◯日本人にとっての第二次世界大戦前後の現代世界史の主役は、

◯それぞれの国の表面上の権力者である。

◯米国では、F・D・ルーズベルト大統領。
 それから国務長官。

◯大戦前後の米国務長官は、

  ハル(このひとの名前は、日本人にはとてもなじみがある)
  ステティニアス
  バーンズ
  マーシャル
  アチソン

◯と続く。

◯しかし、国務長官としてのマーシャル、アチソンは、殆んど日本人
 の意識にない。

◯日本人の歴史意識では、

  F・D・ルーズベルト大統領
  トルーマン大統領
  アイゼンハワー大統領

◯この三人が記憶されて居るだけでも上等な方であろう。

◯ソ連はスターリン。ドイツはヒットラー。

◯そして中国は蒋介石と毛沢東。

◯そして、こうした主役クラスの名前と、

◯第二次世界大戦前後二十年間(F・D・ルーズベルトの大統領就任
 からスターリンの死、朝鮮戦争休戦)の世界史の事件の推移が、
 全く結び付かない。

◯敗戦後六十年を経過した現代日本人の現代世界史についての理解と
 認識は信じ難いほど、貧困であり、無知であり、殆んど白痴に近い。

◯このような状況下に於ては、
 「二十世紀のファウスト」を読みこなすことは、

◯とてつもなく困難であり、異常に高い知的次元を要求される。

◯ジューリ・リナの「さそり座の星の下で」
 (under the sign of the scorpion. by juri lina)
 (未邦訳、英訳本一九九八年)、

◯二百五十五頁。

◯ここに、
 第二次世界大戦中、少なくとも三千二百万人、恐らくは四千五百万人
 のソ連市民が死亡した。
 そのうち、二千万人は、ベリアの命令で殺されたのである、と。

◯ベリアはユダヤ人。
 第二次世界大戦前後のソ連共産政権の秘密政治警察の長官であり、
 また、約一千万人の囚人労働者を支配するソ連強制集中収容所の
 長官でもあった。

◯イルミナティサタニスト世界権力は、

◯NWOと言う名の世界人間牧場を実現するために、

◯第二次世界大戦によって、ソ連共産陣営を飛躍的に増強させ、米英西側
 資本主義キリスト教陣営と拮抗し得るもう一つのスーパーパワーを捏っ
 ち上げることを戦略目標とした。

◯このイルミナティのアジェンダを明確に認識しない限り、
 日本人は絶対に、第二次世界大戦も、そしてそのあとの世界史も、
 理解出来ないであろう。

 (了)

[参考文献]

 (1)鬼塚英昭著「天皇のロザリオ」(平成十六年十月刊)(在庫僅少)

 (2)鬼塚英昭著「二十世紀のファウスト」(平成十七年十二月刊)

 (3)ユースタス・マリンズ著「世界権力構造の謎」(日本文芸社、絶版)

 (4)W・G・カー著「闇の世界史」(成甲書房)

 (5)アントニー・C・サットン著「スカルアンドボーンズ研究序論」
    (英文、未邦訳)

 (6)descent into slavery?
    by des griffin

 




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