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小笠原孝次著「日本皇統は存続し得るか―神倭(カムヤマトイワレヒコ)皇朝の没落」。

公開日時:2009年03月25日 00時13分
更新日時:2009年04月04日 23時04分

平成二十一年(二〇〇九年)三月二十四日(火)
(第二千七百三十五回)

〇この小冊子は、これまで日本の神道家の莫大な数の著作物の中で、
もっとも重要な著作である。

〇この小笠原孝次著の結論は、

(1)日本皇統は存続し得ない。
(2)カムヤマトイワレヒコ皇朝は没落した。

〇と言うことである。

〇今の平成時代の天皇は、

〇神武天皇から数えて、125代。

〇つまり日本の現在の皇統は、
カムヤマトイワレヒコと言われた神武天皇を初代としている。

〇日本の国家の正統性を保証する「皇統記」と言うものが存在する。

〇この「皇統記」は、初代神武天皇以降第2代、第3代と継承して、現代の125代に
至るとされている。

〇小笠原孝次著によれば、

〇このカムヤマトイワレヒコ皇統は、

〇124代昭和天皇で断絶した。

〇昭和天皇で断絶した、とする理由は、この小笠原孝次著の中に詳しく説明されている。

〇しかしこれは、小笠原孝次神道説にとっては、現象論でしかない。

〇本質論は、小笠原孝次言霊学説である。

〇日本民族が縄文日本文明を再生できるかどうか、

〇それは、言霊を回復させることが出来るかどうか。

〇そこにかかっている。

〇縄文日本文明の生命は言霊である。

〇言霊は、万葉集の前期時代に最後の花を咲かせた。

〇このことは、苗代清太郎によって、全面展開された。

〇太田龍著「苗代清太郎国学入門」(未公刊)コピー本は日本義塾出版部で取扱中。

〇縄文日本文明は、言霊と密接不可分である。

〇縄文日本文明が人類正統文明の萌芽として出現した。

〇と、言うとき、

〇それは言霊を意味した。

〇日本は、日本の歴史は、二つの特徴を持っている。

第一は、言霊学を生み出したこと。
第二は、千二百年の間殺生肉食禁断令を守ったこと。

〇殺生肉食禁断令は、天武天皇から孝明天皇まで、約千二百年堅持された。

〇しかし、言霊は一万数千年の縄文時代から、現在に至るまで、
約一万数千年維持されている。

〇縄文時代が表面から消えたあと、

〇縄文人の言霊を復活した。

〇最大の詩人は、松尾芭蕉である。

〇松尾芭蕉が日本人の心の中に生きていることは自明である。

〇つまり、芭蕉を理解し得る限りにおいて、現代日本人が縄文人であることは自明である。

〇「カムヤマトイワレヒコ=神武天皇」これは縄文とは別物であり、異物であり、
反縄文である。

〇このことを日本人が自覚すれば、

〇縄文日本は再生する。

〇縄文日本人の埋没させられた魂が復活する。

〇このように我々は、前出の小笠原孝次著を理解しなければならない。

(了)

【参考文献】

◎小笠原孝次著
「日本皇統は存続し得るか-神倭(カムヤマト)皇朝の没落」
<皇学第三十三号>昭和三十五年、手書きガリ版、26頁。
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◎太田龍著「苗代清太郎国学入門」学習参考コピー本
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