Home » 太田龍の時事寸評 » 第二千六百六十五回


ラジカル派の体験、段階、境地抜きの陰謀論。
これは、必然的に羊人間のままで陰謀論を玩具、玩弄物、気楽な見物人として、もてあそぶ人間を生み出す。

公開日時:2009年01月12日 23時20分
更新日時:2009年02月08日 20時16分

平成二十一年(二〇〇九年)一月十二日(月)
(第二千六百六十五回)

〇アイクは、「究極の大陰謀」(三交社、上下二巻、英語原題『不思議の国のアリス』)
の中で、

〇イルミナティサタニスト世界権力に対する人類の三つの次元について定義している。

〇第一は、羊人間である。
つまりイルミナティのご主人様に対して、羊であるかのように服従するのである。

これは、人類の圧倒的大部分を占める。この問題について、アイクは、
「アイ アム ミー、 アイ アム フリー」(一九九六年、邦訳は徳間書店『超陰謀』、
絶版)が適切に記述している。

これは、「メーメー、メンタリティー(メーメーは羊の鳴き声)」。
又は、「イエス・サー、メンタリティー」
と表現される。

〇第二は、ラジカル派である。
ラジカルとは、急進派。過激派。反逆者。反乱者。反体制派。革命派。
などなど。

日本の歴史には、ラジカル派の実例はきわめて少ない。
そして、通常ラジカル派は、体制によって、包囲殲滅されてしまう。

僅かに生き残ったラジカル派は、体制内に取り込まれ、手なづけられる。
しかし、欧米、中国、その他の国々では、ラジカル派は、日本と比較すると
段違いに多い。

〇このラジカル派の中から、ラジカルを突き抜けて、ラジカルを究極まで貫徹して
行く人々が生まれる。

〇この人々は、支配階級、権力階級の人類奴隷化に対する抵抗の戦いを、
権力のコンスピラシーの曝露へと発展させるべき歴史的必然性が存在する。

〇これが、アイクの言う第三の次元である。

〇つまり、ラジカル派の体験、ラジカルの段階を経過することなしに、
コンスピラシーと言うより高い第三の次元へと深化することは出来ないし、
あり得ないのである。

〇欧米では、日本と比べれば、巨大なラジカル派のエネルギーが存在する。

〇その実例は、無数に存在する。

〇つい最近、二〇〇三年以降の米国(その他)のイラク侵略戦争に対する、
欧米でのデモ、その他のかたちでの民衆の抵抗運動と、日本のそれとを比較すれば良い。

〇今、現在、イスラエルのパレスチナガザ地区住民に対する大量虐殺に対する
欧米のデモ、その他のかたちでの民衆の抵抗運動と、日本のそれとを比較するば良い。

〇このようなラジカル派の反乱、反逆の大きな、豊富なエネルギーなしに、
陰謀論陣営は生まれない。

〇日本には、歴史的に、そして現在もラジカル派のエネルギーは、微弱である。

〇こういう状況下の日本に欧米の陰謀論が、紹介されるとどう成るか。

〇ここでは、陰謀論は、
日本の羊人間たちの玩具、おもちゃ、玩弄物、面白半分の見物人、
そんなレベルに取り込まれる。

〇我々は、この種の現象を今の日本に、容易に見ることが出来る。

〇アイクは、
私は、三〇代まで、反逆精神に満ちていた。
私の心は、いつも体制の悪に対する怒り、憤怒の念に充満していた。
と言う趣旨のことを述べている。

〇従って、アイクは、ラジカルを究極まで貫徹したことによって、陰謀論に到達した
わけである。

〇そしてこのエネルギーが、あるからこそ、
陰謀論を五感を超えた、更に高い次元へと深化させることが出来るのである。

(了)


【注】

◎昨日の「時事寸評」(H21.1.11)で、アイクのニューズレター(2009.1.11)を紹介する
と共にオマール・ゴールドマンの発信した英文のニューズレターをも転載した。

◎彼女は、自分は、「シミニステイム」の一員である、と言う。
「シミニステイム」とは、パレスチナを占領し、ガザの人民を殺戮するために戦争する、
イスラエルの兵役を拒否することによって、投獄されたイスラエルの高校生の組織である。

◎ちなみにイスラエルは、
男は十八才から三年間、女は十八才から二年間、全員兵役の義務があり、兵役を拒否する
と投獄される。

◎そのあとは、予備役と成り、政府が決定すれば軍隊に行かなければならない。

 




Write a comment

  • Required fields are marked with *.

If you have trouble reading the code, click on the code itself to generate a new random code.
 

Home » 太田龍の時事寸評 » 第二千六百六十五回