平成二十年(二〇〇八年)十二月二十五日(木)
(第二千六百四十七回)
〇田中宇(サカイ)と言うジャーナリストが、最近ウエブサイト上で、
〇ブレジンスキーが十二月十六日に公表したと言う、「世界的な政治覚醒」と言う
論文について、詳しく論評した。
〇そこで、この 08.12.16 ブレジンスキー論文を調べると、
〇「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙(2008.12.16)電子版に
出て居た。
〇筆者の記憶によれば、「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙は、
米国の「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムス」の中から、主要な
記事を適宜編集した国際向けの新聞、と聞いている。
〇前掲、田中宇氏の「世界的な政治覚醒を扇るアメリカ」によれば、
〇ブレジンスキーのこの論文は、
英国の王立国際問題研究所(RIIA)で、ブレジンスキーが行った講演をもとに
書かれたものだと言う。
〇RIIAは、コールマン博士によれば、三百人委員会の参謀本部であると。
〇田中宇と言う人は、
タープレイの著書(『オバマ、危険な正体』成甲書房。未邦訳の『オバマ、
非公認伝記』)は、全く知らないようである。
〇少なくとも、ここでは、
タープレイが、ブレジンスキー/ハンチントンの、二〇一〇年~二〇三〇年に
かけての、米国の、そして全世界の「政治的覚醒」についての詳細な、そして
きわめて重大な記述は、言及されていない。
〇ブレジンスキーは、
〇 不幸にも、アメリカの公衆(パブリック)は、
世界について、恐るべきほど無知である。
オバマは、アメリカ国民が世界情勢の理解を深めるように、
行動すべきである。
〇と前出論文の中で、述べている。
〇この言い方は、最大限に抽象化された一般論であるが、
〇タープレイの二冊の著作の読者には、もちろん、
ブレジンスキーがオバマ政権に何をやらせようとしているかを、すぐに理解する
であろう。
〇田中宇と言う国際ジャーナリストは、
〇反陰謀論的立場を取らない俗流的体制内的マスコミの中では、
〇まあ、もっともましな人物である、
と、評価は出来るであろう。
〇彼は、オバマ政権は、ブッシュ政権と同様、
「隠れ多極主義を採る」、と言う。
〇こんな通俗なことを言っているようでは、お話にならない。
(了)
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