平成二十年(二〇〇八年)十二月七日(日)
(第二千六百二十九回)
◯R・D・ウイリング著
「マネー、第十二番目の、究極の宗教」
(money; the 12th and final religion, by r. duane willing)
(未邦訳)
◯この本の五十七、八頁。
「経済霊とそのマネーが聖書の中に入り込んで来るにつれて、人間の神との関係に
変化が生じた。このことの持つ意味は重大である。ジュリアン・ジェインズ教授は、
彼の著作"二分心(bicameral mind)の機能不全に意識の起源を見出す"の中で
"マネーの発明以前の時代人間は、神々の声を聞くことが出来た"」
と、引用してある。
◯前出、ジュリアン・ジェインズ教授の著作(一九七六年刊)は、二〇〇五年に
紀伊國屋書店から出版されて居た(柴田裕行訳)。
◯"bicameral mind"は、右脳と左脳。脳に、左右の半球があることを示す。
◯ジュリアン・ジェインズ(一九二〇~一九九七年)は、米国コロンビア大学心理学教授。
◯前出の本は、J・ジェインズ教授の生涯唯一冊の著作であると言う。
◯左脳は言語脳、とされる。
◯ジェインズ教授は右脳はかっては神々の言葉を聞いたとする。
ところが、三千年くらい前、右脳は神々のことばを聞くことが出来なくなった、と。
◯西洋にも、ごくまれにまともな学者が出現する。
R・D・ウイリングはそのような学者の一人であり、j・ジェインズも然り、であろう。
◯ウイリングは「経済学者」であるけれども、彼の研究は、宗教、政治、経済、貨幣論、
歴史............ありとあらゆる領域に亘る。
◯j・ジェインズ教授も肩書きは心理学者であるが、
日本の学界では、はみ出し者、ごろつき学者として、学界を追放されたであろう。
◯約二千五百年前、エルサレムの神殿周辺の市場で貨幣が発明され、貨幣を取り扱う
専門ギルドが組織され、
◯モロクの神を奉じた、と。
◯そして経済霊も出現した。
◯モロクの神と経済霊、そして「カルト273」の今日の姿が
ロンドン・シティーとニューヨーク・ウォール街であると、
◯本書の日本語版の一刻も早い出版が期待される。
(了)
《注》
◎ウイリングは、いわゆる「聖杯伝説」は人類を唯物主義と霊的暗黒に導く、と述べている。
「マネー、第十三章 聖杯」
◎本書は、目下、翻訳、出版準備中であり、
二〇〇九年前半のうちには上梓の見込みと聞いて居る。
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