平成二十年(二〇〇八年)十二月二日(火)
(第二千六百二十四回)
◯日本義塾十二月公開講座の中心テーマは、
米国の次期大統領オバマ政権の評価、
でなければならない。
◯我々は、既にウェブスター・G・タープレイの著作
「オバマ・ポストモダン・クーデター」の日本語版
「オバマ、危険な正体」(成甲書房、十一月二十八日刊)
を持って居り、
◯更に、デーヴィッド・アイクのオバマについてのニューズレターの
日本語版も、読むことが出来る。
◯十二月二日までに、オバマ次期大統領は、
新政権の主要閣僚を決定した。
◯その中の、もっとも注目すべき人事は、
国防長官にゲーツが留任したことである。
◯つまり、ブッシュ共和党政権の国防長官ゲーツが
オバマ民主党政権の国防長官に留任したのである。
◯この人事について、筆者の見た限りでの
日本のマスコミの報道は、表面的、おざなり、陳腐、低劣、
としかいいようがない。
◯当時事寸評が報道しているように、
W・G・タープレイは、
ゲーツが、カーター民主党政権期に、ブレジンスキー大統領補佐官の部下となり、
その時から現在まで三十余年に亘って、ブレジンスキーチームの
忠実な一員であり続けている、
と、述べている。
◯つまりゲーツは、この三十年来、ブレジンスキー戦略の軍事面を
推進する実行役、なのである。
◯三極委員会(TC)──ブレジンスキーがブッシュ政権のネオコン派を
追い落とすことに成功した時、
◯ブッシュ政権内ネオコン派の中枢ラムズフェルド国防長官を追放して
◯ゲーツをその後任とさせた。
◯これは、単純な「人事」ではない。
オバマが民主党内の大統領候補決定に於いて、オバマが優位に立ったことが
明らかになった、
◯二〇〇八年六月、
◯ブレジンスキー/オバマ陣営は、
十一月四日の大統領選挙の結果が明らかになる以前に、
◯事実上、米国の国家権力の中枢を、プリンシパルコミッティー、
というかたちで掌握した。
◯そしてこのプリンシパルコミッティーのメンバーは、
ゲーツ国防長官
ライス国務長官
ポールソン財務長官
マレン米軍統参議長
その他である。
◯と、タープレイは述べた。
◯つまり、ブレジンスキー/オバマ派は、
二〇〇八年六月以降、米国の軍事力を指揮下に置いたのである。
◯ブレジンスキー/オバマ政権はまもなく、ブッシュ現政権からオバマ次期政権に
権力を移行するための組織を、正式に確立するであろう。
◯その主力は、
約三千人といわれる政治任命人事の決定である。
◯このことの意味は、米国政府各省庁の中の
政策決定権を有する高官の選定である。
◯この人事決定に於いて、ブレジンスキー/オバマは、
ブッシュ現政権期のネオコン派を完全に一掃して、
要所に彼の一派を配置するであろう。
◯二〇〇九年一月二十日、オバマ政権が発足してから、
◯全世界の人々は、
◯アレヨ、アレヨ、
◯と、言うであろう。
◯我々は、日本民族有志の中に、
◯しっかりと現在の情勢の表層でなく、その本質を深く洞察する
人々を生み出さなければならない。
(了)
日本義塾平成二十年十二月十七日(水)公開講義案内
◎日 時 十二月十七日(水)午後六時半〜九時(六時開場)
◎会 場 文京シビックセンター四階、シルバーホール
(四階B会議室のトナリの部屋))
◎講 師 太田龍
◎演 題 オバマ米国次期大統領登場の意味。
二〇〇九年以降の世界情勢の展望。
◎資料代 千円
◎予約申し込みは日本義塾出版部へ
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Reply #1 on : 2008/12/10 00:15:44
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