平成二十年(二〇〇八年)十一月二十六日(水)
(第二千六百十八回)
◯しばらく前から、今の日本の時代が、
昭和初期のテロリズムの時代に似て来ている、
と、色んな人によって、話され、予測されて来た。
◯最近、何者かによって、元厚生次官二人が襲撃されたとき、
マスコミは、先走りしてそれを、「年金テロ」と名付けている。
◯ところが、犯人が警察に出頭して、
これは、少年時代、飼犬を保健所によって殺された、
そのことに対する仇討ちである、
◯と自供した、と言う。
◯これはすべての日本人の意表を突いた。
◯しかし筆者(太田)はそうではない。
◯筆者は、ただちに、二つのことを連想した。
◎一つは、天武天皇の殺生肉食禁断の詔勅であり、
◎二番目にサヴィトリ・デヴィの「人類を弾劾する」である。
◯もちろん、この事件の犯人は、
天武天皇の殺生肉食禁断の詔勅も、
サヴィトリ・デヴィの「人類を弾劾する」も、
何にも知らないであろう。
◯まして、現在の日本人一億二千万人に於いておや。
◯ここでは、この問題に立ち入ることはしない。
◯しかし、明らかに今度の事件は、
すべての日本人を、なんらかの程度で震撼させたであろう。
◯つまり、思いもかけない方向から、
「テロ」がやって来たのである。
◯この事件は、
いかなる意味でも今の日本の時代思潮である、
私利私欲、物欲、私怨、恨み、個人主義……
の結果ではない。
◯この事件は、古い日本、古代日本、闇の中に封印された
伝統的日本から噴出した。
◯と、筆者は直観した。
◯今回の事件は、
昭和初期の昭和維新のテロリズムと、根本的に異質である。
ことは、自明であろう。
◯将来、日本に生まれる地球維新は、その源泉は、
かつての明治維新、昭和維新と、まるで別のものであり、
また、そうでなければ、決して発生しないであろう。
(了)
参考文献
◎太田龍著「殺生肉食禁断の詔勅」(コピー本)
◎太田龍著「家畜制度全廃論序説」(コピー本)
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