平成二十年(二〇〇八年)十一月九日(日)
(第二千六百一回)
◯W・G・タープレイ著「オバマ―ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)
については、この六月以来、当時事寸評と週刊日本新聞紙上で、繰り返し、
紹介し、論評して来た。
◯タープレイは、そのあと、すぐに「オバマ―非公認伝記」の執筆に取りかかり、
二〇〇八年九月には、ディジタル・アドバンス・レビュー版を出して居る。
◯これは印刷製本される以前に批評を求めてコンピューター上に発表された版、
のことであろう。
◯印刷製本された版は十月に入って、以後は最近、出たもののようである。
四百三十頁プラス索引。
◯出版社は「プログレッシブ・プレス」
◯この出版社によれば、
◯タープレイはこの本の増補第二版を書き上げつつあり、それは五九五頁、十一月
出版(十二月市販)、とのことである。
◯多分、この第二版は、十一月四日の選挙と、その結果が出たあとの記述を増補したも
のであろう。
◯我々はこの増補第二版が上梓され次第、それを検証するであろう。
◯W・G・タープレイは、彼自身の立場は「左翼」であると言う。
◯にも拘わらず、ここに重大な矛盾が生じる。
◯タープレイは、オバマを、
イルミナティ(タープレイの言い方では三極委員会)のポーン(チェスのコマ、傀儡)
であり、ポストモダンファシストであり、人類を第三次世界大戦に導き、ひいては英米
帝国主義の次の百年の世界覇権を保証する使命を、ご主人さまから与えられて居る、
と規定する。
◯ところが現代アメリカの「左翼リベラル」に於てオバマは彼らのメシアである。
◯つまり、アメリカの「左翼リベラル」全体と、「左翼」として自己規定するタープレイ
は敵対関係にあるわけだ。
◯この矛盾は何を意味するのか。
これは、いかに説明さるべきなのか。
◯これはここでは省略する。
◯タープレイの「オバマ―非公認伝記」の第一版(二〇〇八年九月、十月)は、大判
四百三十頁プラス索引。
◯活字がびっちり詰まっている。
◯本書については、週刊日本新聞五百六十二号(20.11.17)以降、紹介論評記事を連載
する。
(了)
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