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英国BBCテレビが二〇〇七年十月九日、
ボリビアのインディオ原住民は革命を追及するとの趣旨の番組を放送した、と。

公開日時:2008年09月16日 23時55分
更新日時:2009年02月10日 23時40分

平成二十年(二〇〇八年)九月十六日(火)
(第二千五百四十七回)

◯英国BBCテレビ局が、二〇〇七年十月九日、二年間に亘る取材ののち、

◯モラレス大統領登場以後のボリビアの状況についての番組を放映したと言う。

◯そのタイトルは、「ルッキング・フォー・ザ・レボルーション」。

「多数のボリビアインディオ原住民(インディニアス)は、ヨーロッパの伝統
によって抑圧されていると感じて居る」と。

◯BBCテレビ局のこの番組「ルッキング・フォー・ザ・レボルーション」の
ディレクターは、ロドリゴ・バスケス(Rodrigo Vazquez)だと言う。

◯多分、このBBCの企画は、二〇〇五年十二月ボリビアの大統領選挙で、
インディオ出身のエボ・モラレスが選出されたときにスタートしたのであろう。

◯この企画は、多分、表面的には、
今、なぜ、アンデスの国ボリビアで、インディオの大統領が登場したのか?
これは一体どう言うことか?

◯という疑問から始まるのであろう。

◯当然、彼らは、

◯三十八年前、ボリビアの山中で戦死したゲバラとそのゲリラ部隊の歴史的存在を
想起したであろう。

◯しかし、現地ボリビアで取材すると、ゲバラのお話はすぐに消えた。

◯彼らBBCの取材チームが全く知らなかった人物、
ファウスト・レイナガを、彼らは発見した。

◯そして、このファウスト・レイナガ(ラミロ・レイナガの父親)の思想こそ
エボ・モラレス大統領の出現(二〇〇五年十二月~二〇〇六年一月)に、直接結び付く
ことを、彼らは知ったと。

◯BBCテレビのこの番組(二〇〇七年十月九日)が、その時点で、そしてその後、
日本人に知らされていたのかどうか、それは我々は分からない。

◯少なくとも、筆者は、聞いたことはない。

◯この番組は、ラミロ・レイナガにも取材して居る。

◯モラレス政権の内部で、運動の革命的方向性を決定するであろう、複雑に入り組んだ
イデオロギー的闘争が進行中である。
と、このBBCのディレクターは述べて居る。

◯これは一年前のことである。

◯この一年間に、前出の「モラレス政権内部のイデオロギー闘争」が、
どのように展開したか。

◯それは分からない。

◯何らかのかたちでこの二〇〇七年十月九日に、BBC(4)で放映されたらしい、
この番組を再生したものを見ることは出来ないのか。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/7035944.stm

(了)


【注】

◎アイクは、この前出BBCの番組は知らないようである。
今年の二月の来日時に、筆者は、アイクにラミロ・レイナガのスペイン語の本を渡した。
そしてその英語版への協力を要請して置いた。

◎一九九三年に、新泉社から、ワンカール(ラミロ)の「タワンティンスーユ-インカ
抵抗の五百年史」が出版された(限定一千部、定価五千二百円)。

この邦訳は、ラミロ(ワンカール)の許可を得て、新泉社の了承も得て、いずれ、
面影橋出版からワンカール(ラミロ・レイナガ)の新しい序文を追加した復刻版が
出る予定である。

 




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