Home » 太田龍の時事寸評 » 第二千五百二十九回


二十世紀の重要な女性思想家、恐らくは二十世紀最大の女性思想家、として評価さるべき、サヴィトリ・デヴィが、視野の中に入って来た。

公開日時:2008年08月29日 13時46分
更新日時:2009年02月10日 23時23分

平成二十年(二〇〇八年)八月二十九日(金)
(第二千五百二十九回)

◯サヴィトリ・デヴィ(savitri devi 一九〇五年~一九八二年)。

◯この思想家については、
週刊日本新聞 五五一号(20.9.1)に、筆者としての最初の論評を公開した。

サヴィトリ・デヴィ女史(一九〇五年~一九八二年)著
「『人類を弾劾する(インピーチメント オブ マン)』(一九五五年、一九九一年)
を読み始める。そして同時に、未知のこの重要な女性思想家の検証を開始すべ
きこと」

◯筆者の知る限り、今まで、日本でこの女性について、なんらかの紹介、批判、
記事......などが公表されたことはない。

◯R・G・フォーラー(r・g・fowler)というひとが、
woman against time: remembering savitri devi's 100th birthday
(『時代(時流、時勢)に抗して生きる女性-サヴィトリ・デヴィ生誕百年を記念して』)

◯と言う、八頁の文章をウエブサイト上に発表して居る。

◯生誕百年とは、二〇〇五年九月。

◯R・G・フォーラーは、
サヴィトリ・デヴィ晩年、一九七八年になされた十時間のインタヴューをペーパー
バックの単行本として発行した、と。

◯ 「サヴィトリ・デヴィ(一九〇五~一九八二)は、国民社会主義(ナチス)、ヒンドゥ
神話、インドヨーロッパ的循環歴史観を、一九五八年に出版された彼女の著作
『the lightning and the san(稲妻と太陽)』に於て、独特なかたちで
結合した"エソテリック(秘教的、として置く)〟なヒットラー主義の高級プリーステス
(巫女と、一応訳して置く)として知られて居る」

と、R・G・フォーラーは述べて居る。

◯更に彼女は、熱烈なベジタリアンであり、更に一層熱烈な動物愛護家、動物虐待
弾劾者であり、人間中心主義イデオロギーに対する痛烈な告発者であり、更にまた、
ディープエコロジストでもあった、と。

◯以上のような彼女の思想的特徴は、日本人にとって、すべて極めつきのタブーである。
従って、これまで日本人が、一切、彼女を黙殺して来たのも、当然、と見えて来る。

◯彼女は、
英国人を母親として、ギリシャ人を父親として生まれ、フランスで教育を受けた。

◯英語、フランス語、ギリシャ語、ヒンドゥ語などに熟達して居た、と。

◯主著の「ザ・ライトニング・アンド・ザ・サン」(一九五八年)は、彼女による 
ヒットラーの評価である。

◯彼女は、人間を

(1)マン・イン・タイム    (時流に乗る人間)
(2)マン・アバブ・タイム   (時代を超越する人間)
(3)マン・アゲインスト・タイム(時代に抗して生きる人間)

◯と、三つのタイプに分ける。

◯(1)の典型は、ジンギス汗
(2)の典型は、エジプトのアケナトン
(3)の典型は、ヒットラー、と。

◯彼女は、第二次世界大戦後の国民社会主義運動(ナチス)の代表的指導的思想家
哲学者であった、と。

◯とりあえず、サヴィトリ・デヴィ女史を紹介した。
今後、続けて、研究し、考察し論評して行く。

(了)

【註】

◎www.savitridevi.org
これは、前出、R・G・フォーラーのウエブサイトである。

 

 




Write a comment

  • Required fields are marked with *.

If you have trouble reading the code, click on the code itself to generate a new random code.
 

Home » 太田龍の時事寸評 » 第二千五百二十九回