プロレタリアート(つまり奴隷)は、永久に反逆も革命も起せない。
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平成二十年(二〇〇八年)八月十六日(土) ◯鈴木啓功著「十年後の世界」。
◯ここで、 ◯これは、日本では、珍しいことである。
◯日本では、「一九八四年」も、オルダス・ハクスレイの「すばらしき新世界」も、 ◯彼等は、この二冊を、SF的娯楽読みもの風の「作り話」と見なして居る。
◯しかし、オルダス・ハクスレイは、ジョン・コールマン博士によれば、 ◯ジョージ・オーウェルの正体も、英国MI6の工作員である。
◯ 「プロレタリアートは絶対に反逆的企てたりやしない、 と言う文章を前出鈴木啓功著は引用する(百三十四頁)。 ◯ここには、西洋史「六千年」(と取りあえず言って置く)の根本問題が存在する。 ◯「プロレタリアート」とは、古代ローマのことばである。 ◯プロレタリアートは、「奴隷」のひとつの歴史的形態である。
◯奴隷は、支配体制に反逆してそれを引っくり返すこと、 ◯このテーゼは正しいか。 ◯正しいかどうか、と言う前に、そのテーゼは、歴史的に実証されているか?
◯つまり、奴隷が革命を起こし、その革命を成功させた歴史的実例は存在したか? ◯世界史には、失敗した奴隷の反乱、敗北した奴隷の革命の実例は多い。 ◯小さな奴隷の反乱まで数えると無数に存在するであろう。
◯胡蘭成先生は、西洋は、古代から奴隷制度によって汚された、そしてその結果
◯文明と、奴隷制度と、
◯奴隷の存在と、その奴隷が制度として、民族、国家の中に確立することと、
◯奴隷が「奴隷制度」として、社会の中に根を張ってしまうと、 ◯西洋は、そのような救いようのない存在ですると。 ◯きわめてまれに、このことに、気付く、西洋人が出現する。 ◯近代西洋では、 ◯シオランである。 ◯更に、シモーヌ・ヴェイユも。
◯シモーヌ・ヴェイユは、
奴隷とは、根こぎにされた人間である。
彼らは、根こぎと言う病気をそこら中に伝染しないで居られない。
◯従って、奴隷が革命を起こすとか、奴隷が奴隷制に反逆して、
◯シモーヌ・ヴェイユは、唯一の救いの道は、イエス・キリストである。 ◯この問題についての解決の糸口は、幾つか存在する。
◯その一つは、
◯この本のスペイン語原著は、 ◯二〇〇五年十二月に、増補版(ボリビア版)が出て居る。 (了)
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