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二〇〇八年八月八日、親米派グルジア軍とロシア軍の大規模衝突との報道。
第三次世界大戦への導火線に、また少し、火は延びた。

公開日時:2008年08月10日 00時00分
更新日時:2009年02月10日 20時51分

平成二十年(二〇〇八年)八月九日(土)
(第二千五百九回)

◯八月九日、日本の新聞朝夕刊(朝日、毎日、讀賣、東京、産経)は、

◯八月八日、グルジア軍がグルジアの一部である南オセチア自治州を攻撃
 したこと、ロシア軍がグルジアを攻撃したこと、

 ロシアとグルジアの全面戦争の危機が発展しつつあること、

◯などを報道した。

◯この情勢の意味を深く理解するためには、W・G・タープレイ著
 「オバマ―ポストモダン・クーデター」(二〇〇八年六月刊、未邦訳)。
 この本が必読である。

◯二〇〇三年三月、ブッシュ米政権がイラク侵略戦争を開始する前後、
 あるいは、ブッシュ政権の登場(二〇〇一年)の当初から、

◯ロスチャイルド陣営(三百人委員会)は、この方針に反対して居る、
 との情報に接したことがあり、

◯そのことについて、筆者は、時事寸評、週刊日本新聞で論評した。

◯今、その出典を示すことが出来ないので、記憶によって、
 右のロスチャイルド筋(三百人委員会)の見方なるものを再構成する。

 (1)第三次世界大戦の開始は、二〇一二年とする。

 (2)ブッシュが、ゴア(二〇〇〇年)、ケリー(二〇〇四年)を破って、
    大統領に当選したことは、ロスチャイルドを大いに失望させた。

 (3)対イラク戦争は、すべきでない。

 (4)二〇一二年、ロシアとの第三次世界大戦。

 (5)このアジェンダのために、ロシアをグルジア、ウクライナ、白ロシア、
    中央アジア、その他いたるところで攻撃して、不安定化させ、動揺さ
    せるべきである。

 (6)ロシアを十分に、弱体化させて、二〇一二年に設定される第三次世界
    大戦に入るべきである、と。

◯ロスチャイルド(三百人委員会)のこの見方をブレジンスキーは
 「セカンド・チャンス」(二〇〇七年)によって、代弁した。
 
◯ブレジンスキーは、二〇〇八年十一月の米国大統領選挙を通じて、
 ロスチャイルド/ブレジンスキーの政治路線を実行させることの出来る政権
 を米国に作りたい。

◯ヒラリー・クリントンには、その適格性がない、と判定された。

◯そこで、オバマを民主党の候補者とする、と。

◯これは彼らの作戦通りである。

◯そこで、六月上旬までには、
 ロンドン(三百人委員会)/ブレジンスキー/オバマ陣営が、
 十一月初旬の選挙結果を待つことなしに、ブッシュ/チェイニーを排除した、

 「プリンシパル コミッティー」によって米国国家権力中枢を掌握させた、
 と、タープレイは言う。

◯つまり、
 中東作戦をトーン・ダウンさせ、主要戦略方向をロシアへの攻撃に向ける、と。

◯八月八日に発生した、グルジア軍の南オセチア自治州に対する本格的攻撃。

◯これは、まさしく、絵に描いたような、ブレジンスキー戦略の発動である。

◯もちろん、ロシアは、その意味を十分に承知している。

◯十一月に、誰が米国大統領に当選しようと、
 
◯次期米政権は、三百人委員会/ブレジンスキーの政治路線を実行することを、
 イルミナティの奥の院は予定して居るであろう。

◯オバマがブレジンスキーの人脈の中に位置付けられるのみでない、
 マケイン陣営の外交軍事スタッフにも、ブレジンスキー人脈が配置されて居る、
 とタープレイは言う。

 (了)

 




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