平成二十年(二〇〇八年)八月九日(土)
(第二千五百九回)
◯八月九日、日本の新聞朝夕刊(朝日、毎日、讀賣、東京、産経)は、
◯八月八日、グルジア軍がグルジアの一部である南オセチア自治州を攻撃
したこと、ロシア軍がグルジアを攻撃したこと、
ロシアとグルジアの全面戦争の危機が発展しつつあること、
◯などを報道した。
◯この情勢の意味を深く理解するためには、W・G・タープレイ著
「オバマ―ポストモダン・クーデター」(二〇〇八年六月刊、未邦訳)。
この本が必読である。
◯二〇〇三年三月、ブッシュ米政権がイラク侵略戦争を開始する前後、
あるいは、ブッシュ政権の登場(二〇〇一年)の当初から、
◯ロスチャイルド陣営(三百人委員会)は、この方針に反対して居る、
との情報に接したことがあり、
◯そのことについて、筆者は、時事寸評、週刊日本新聞で論評した。
◯今、その出典を示すことが出来ないので、記憶によって、
右のロスチャイルド筋(三百人委員会)の見方なるものを再構成する。
(1)第三次世界大戦の開始は、二〇一二年とする。
(2)ブッシュが、ゴア(二〇〇〇年)、ケリー(二〇〇四年)を破って、
大統領に当選したことは、ロスチャイルドを大いに失望させた。
(3)対イラク戦争は、すべきでない。
(4)二〇一二年、ロシアとの第三次世界大戦。
(5)このアジェンダのために、ロシアをグルジア、ウクライナ、白ロシア、
中央アジア、その他いたるところで攻撃して、不安定化させ、動揺さ
せるべきである。
(6)ロシアを十分に、弱体化させて、二〇一二年に設定される第三次世界
大戦に入るべきである、と。
◯ロスチャイルド(三百人委員会)のこの見方をブレジンスキーは
「セカンド・チャンス」(二〇〇七年)によって、代弁した。
◯ブレジンスキーは、二〇〇八年十一月の米国大統領選挙を通じて、
ロスチャイルド/ブレジンスキーの政治路線を実行させることの出来る政権
を米国に作りたい。
◯ヒラリー・クリントンには、その適格性がない、と判定された。
◯そこで、オバマを民主党の候補者とする、と。
◯これは彼らの作戦通りである。
◯そこで、六月上旬までには、
ロンドン(三百人委員会)/ブレジンスキー/オバマ陣営が、
十一月初旬の選挙結果を待つことなしに、ブッシュ/チェイニーを排除した、
「プリンシパル コミッティー」によって米国国家権力中枢を掌握させた、
と、タープレイは言う。
◯つまり、
中東作戦をトーン・ダウンさせ、主要戦略方向をロシアへの攻撃に向ける、と。
◯八月八日に発生した、グルジア軍の南オセチア自治州に対する本格的攻撃。
◯これは、まさしく、絵に描いたような、ブレジンスキー戦略の発動である。
◯もちろん、ロシアは、その意味を十分に承知している。
◯十一月に、誰が米国大統領に当選しようと、
◯次期米政権は、三百人委員会/ブレジンスキーの政治路線を実行することを、
イルミナティの奥の院は予定して居るであろう。
◯オバマがブレジンスキーの人脈の中に位置付けられるのみでない、
マケイン陣営の外交軍事スタッフにも、ブレジンスキー人脈が配置されて居る、
とタープレイは言う。
(了)
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