平成二十年(二〇〇八年)八月二日(土)
(第二千五百二回)
◯正確には、記憶していないが、一、二年前、インターネット上に、
◯「反ロスチャイルド同盟」設立の呼びかけのようなものが公開された。
◯筆者は、それについて、「週刊日本新聞」及び、「時事寸評」に於て、
好意的肯定的に評価する文章を公表したが、今、その出典と日付けを
調べて明示する余裕がない。(『時事寸評』平成十九年四月五日付等)
◯しかし、それ以後、そしてとりわけ最近のこの「反ロスチャイルド同盟」
の状況を見て行くと、
◯この組織に対する筆者(太田)の最初の見方を撤回して、改めて、
現時点に於ける批判的評価を下して置くことが必要と考えられる。
◯以下に、筆者の批判的評価の要点を列記する。
(1)最近の「反ロスチャイルド同盟」の見解によると、
「反ロスチャイルド同盟」と言う看板を下して、国際金融問題
についての「シンクタンク」のようなものに移行したい、とある。
(2)何故そんなことが必要なのか。
それが本音であるとしたら、最初からそのような看板をかければよい。
(3)しかし、多分、そんな看板では集まる人はあまりいない、
又は、全く居ないのではなかろうか。
(4)最初に「反ロスチャイルド同盟」と言う看板をかけたので、多くの
人々が何かを期待して、多くの人々がそれに注目したのであろう。
(5)何を期待したかと言うと。
〈イ〉ロスチャイルドに対する痛烈な告発と批判。
〈ロ〉ロスチャイルドを中核とするイルミナティサタニスト世界権力
との戦いへと前進する。
と言ったところではなかろうか。
(6)しかし「反ロスチャイルド同盟」を始めた人は、
ロスチャイルド=イルミナティとの対決、などする気が始めから
なかった、と言うことか。
(7)この人の本心は、
簡単に言えば、一切の「革命」に、断乎として反対するところの
「改良主義」である、と推定出来るであろう。
(8)これでは、筆者(太田)の著述、翻訳などによって日本の思想界に形成
されようとした、ロスチャイルド=イルミナティに対する批判と対決の
気運を、この種の人々は、改良主義的イデオロギーの強化のために利用
した、と成ってしまうであろう。
◯と言うわけで、
筆者は今、「反ロスチャイルド同盟」の設立当初に与えた肯定的評価を撤回する
ことを、公式に表明せざるを得ない。
◯しかし、こんな手口は、
普通は「ペテン!!」と呼ばれるのではなかろうか。
◯この件については、必要であれば、なお引きつづき検証を加える。
(了)
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