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W・G・タープレイ曰く。

二〇〇八年五月、六月、
米国国家権力中枢は、チェイニー/ネオコン一派から、三極委員会/ロックフェラー/ブレジンスキー/オバマ陣営に移行した、と。

公開日時:2008年07月24日 00時30分
更新日時:2008年07月24日 00時46分

平成二十年(二〇〇八年)七月二十三日(水)
(第二千四百九十二回)

◯W・G・タープレイは、レンズ・コム、二〇〇八年七月二十日、
 ブレジンスキー/オバマ陣営が、既に、十一月初旬の米大統領選挙と総選挙
 (下院の全部と上院の一部)の結果が確定するのを待つことなしに、米国国家
 権力の中枢を掌握した、と言う論旨を詳細に展開した。

◯我々は、W・G・タープレイサイドと相談して、その許可と版権が得られれば、
 全文(英文でA4、十頁)を日本語に翻訳して日本人有志に紹介したい。

◯W・G・タープレイによれば、二〇〇八年五月から六月、七月上旬にかけて、
 米国の国家権力は「チェイニー/ネオコン」派から
 「ブレジンスキー/オバマ/三極委員会」派へと、移行した、と。

◯それは単なる人脈の変化ではない。

◯それは明確な政治路線、戦略戦術のきわめてドラスティックな変化であると。

◯この論旨は、W・G・タープレイの新著「オバマ―ポストモダンクーデター」
 (二〇〇八年六月一日刊)の中に展開されて居る。

◯この「オバマ……」の記述は、二〇〇八年三月、四月くらいまでのものである。

◯この本が出版されたあと、米国の政治情勢はタープレイが予見した方向へ、
 決定的に進行した、と。
 
◯ブレジンスキーの背後には、ロンドンがひそむ。

◯タープレイが「ロンドン」と呼ぶ勢力は、

  ジョン・コールマン博士が、「三百人委員会」と定義し、
  クヌースが「シティの超世界帝国」とするもの、
  アイクが、イルミナティ世界権力と言ふ、
  それらの論者の指摘するものと重なる。

◯「ロンドン」が世界権力の中心である、と言う論旨については、

  リンドン・ラルーシュ(EIR誌)、
  スプリングマイヤー
  デス・グリフィン
  マリンズ
  その他、多数の欧米の研究者の一致した見方である。

◯ブレジンスキーは、ロックフェラーと共に、三極委員会の共同創設者である。

◯ブレジンスキーには、有能な三人の息子と娘があり、彼らは、それぞれ米国の
 権力中枢にポストを持ち、ブレジンスキーの路線を担っていると。

◯日本人は、ブレジンスキーをどう見ているか。

◯日本の一般大衆は、ブレジンスキーに無関心であり、無知である。

◯日本のエリート層、知識層は、

◯ブレジンスキーを、本心・内心では、「大嫌い」である。

◯それは彼が、日本が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと持ち上げられて
 居たその時代に、

◯日本は「ひよわな国」であると言う本を出版したからである。

◯「ひよわ」の英語の原語は、「フラジャイル」である。

◯ここでブレジンスキーが「フラジャイル」と日本を評したとき、

◯それは、英語の粘土の巨人、とほぼひとしい。

◯日本語の表現では、「張子のトラ」、と成るであろう。

◯「張子のトラ」は、英語では、「ペーパータイガー」である。

◯「日本はペーパータイガーである」とは、身もフタもない。

◯しかし、これは、ブレジンスキーの言う通りである。

◯彼は、日本人に見えすいた外交辞令、お世辞を言うような立場ではない。

◯従って、日本のエリート層、インテリ層は、当然のことながら、
 ブレジンスキーを本心では(あの野郎!!と)忌み嫌う。

◯と言うわけで、タープレイの「オバマ/ブレジンスキー政権」又は、
 「ブレジンスキー/オバマ政権」と言う見方、分析、予測の著述は、

◯日本のエリート層にとっては、心理的に非常に、イヤな本であるだろう。

◯このような本が、素直に、今の日本で、出版されるかどうか保証の
 限りでない。

 (了)


【註】

◎「週刊日本新聞」20.8.4号に、タープレイの前出レンズコムの論文に
 ついての詳しい紹介と論評をして置いた。

◎七月二十五日の日本義塾公開講義でもこのタープレイ論文について解説
 する予定である。

 




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