平成二十年(二〇〇八年)六月二十三日(月) (第二千四百六十一回)
◯日本義塾、七月二十七日(金)の公開講義は、既報の通り 進藤先生についての解説である。
◯進藤義晴先生のやうな大きな人物について考えるときには、 我々は、
◯ 「蟹は、甲羅に似せて穴を掘る」 と言う日本で古くから流通して居ることわざを改めて想起する 必要があるだろう。
◯つまり、今の日本人は、進藤義晴先生のやうな、現代日本の常識的 体制的枠組を、はるかに乗り越えてしまった大人物であっても、
◯当然のことながら、 自分の甲羅に合せて、自分の水準に引きずり下して進藤先生を評価 するわけである。
◯筆者は、今、 「日本の神々は二度殺された(仮題)、上巻」 (平成十八年十月十四日~平成十九年五月五日執筆) を、未完成ではあるけれど研究資料用コピー版として出版した。
◯その第二章に、 明治十年、西南戦争によって、文明開化の政治路線に反対する勢力が 一掃されたあと、 明治十二年、東京、新富座で、河竹黙阿弥の新作「人間万事金の世の中」 と言う芝居が大当たりしたことが述べられて居る。
◯つまり、それが西南戦争によって西郷派が、一掃されたあとの 「時代精神」と成った、と言うわけである。
◯しかし、一体、ここで河竹黙阿弥の取り上げた「金」とは何のことか、
◯それは何を意味したのか。
◯ここでは、この問題を詳しく説明しないことにする。
◯「人間万事金の世の中」。
◯この風潮は、現代の日本では、 完全に、日本の社会を呑み込んでしまっている。
◯進藤先生は、この「人間万事金の世の中」と言う風潮、思潮の外に、 位置する。
◯にも拘わらず、「金の世の中」と言ふ思潮の方は、進藤先生を 放っては置かないであろう。
◯つまり、そうした思潮に毒された人々の中の誰彼が、
◯自分たちの私利私欲の金もうけのために、 進藤先生の冷えとり健康法を利用出来るものなら利用したい。
◯つまり、悪用したい、 として行動することは、あり得るであろう。
◯こんな行動は、進藤先生の考え方の否定であり、その逆方向であり、 進藤先生の思想と理論の根本的破壊であることは、自明である。
◯つまり、ここには、進藤先生が、言はれる「悪霊」が活動している のである。
◯だからこそ、我々は、
「神霊医療」 「スサノオ文書」 「宇宙の根本原理―波動」 「星あかり」
◯のやうな、高い水準の文献によって、進藤先生の思想の真髄を真剣に 学ばなければならないのである。
◯「進藤冷えとり」を、 安直な「ハウツゥーモノ」の水準に引きずり下すようなことは、 決してしてはならないのである。
(了)
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